まいどはや

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まいどはや



まいどはやさて今月は、4月号でご紹介した「物が売れない時代への挑戦」の後半です。

最近「プロフェッショナル 仕事の流儀」というテレビ番組(NHK)で放送されたもので、紹介された人は「広報・PRのエキスパート伊藤美恵さん」。この番組を例に取り上げながら、物が売れない時代に広告を行う上での重要なポイントについて書いてみたいと思います。是非、最後までお読みください。

ファッションの本場フランスでは、広報のプロは「アタッシェ・ドゥ・プレス」と呼ばれ、専門職としての地位が確立されております。伊藤さんは、数多くのブランドの広報を手がけ、「アタッシェ・ドゥ・プレス」の意義を広く日本に知らしめたとして、フランス政府から芸術文化勲章が授与されています。

まだ伊藤さんが広報・PRの仕事をプロとして行う前のこと。知人であるファッションデザイナーの山本耀司さんの仕事を手伝うことになりました。その仕事は、有名メーカーの仕事で、若い社会人向けのスーツブランド(ダーバン)を立ち上げるというもの。伊藤さんがそのとき任された仕事は、広報・PRでした。伊藤さんは、そのデザインを見て、直ぐに「これは売れる!」と確信したそうです。ところが、予想は大きく外れました。
伊藤さんの目から見て、スーツの出来栄えも価格もなんの問題も感じられないのに、なぜかその時は売れなかったのです。

ブランドの立ち上げに係わった人たちの間で、あることに対して疑問の声が上がっていました。それはズバリ「広告の打ち方」です。
デザイナーの山本耀司さんに対する配慮だったのでしょうか、打ち出した広告が山本耀司さんのイメージを大切にした前衛的なもので、しかも、大人向けの知的な雑誌に掲載されていたのです。

そこで、伊藤さんは山本耀司さんの了解を得て、今度は、ある若者向けのファッション雑誌に絞り、そのスーツの特色を打ち出した広告に変えました。
その結果、あれだけ売れなかったスーツの売り上げが見事に伸び始め、目標の売り上げをなんと短期間で達成してしまったのです。
伊藤さんはその時、「見せ方や伝え方でここまで変わるのか」ということに気付かされ、PRの奥の深さを感じたそうです。

今でも、伊藤さんは、次のことを徹底して考え抜くそうです。


  そのブランドの魅力は何か?
  消費者にどうやったら効果的に伝わるのか?


多分、この番組を見た人たちの多くは、売れない時代であっても諦めず「見せ方や伝え方を工夫すれば必ず売れる」と、そんな気持ちにさせられ、勇気が湧いてきたのではないでしょうか。

もちろん売れるためには、いい商品、いいサービスを作ることが大前提ですが、あなたが、「この商品、このサービスはこんなに良いのに何故売れないんだろう?」と思っていたら、是非下記の言葉を思い出して、広告を再度見直してください。


  眠れる宝を、掘り起こす
  「見せ方」や「伝え方」を考え抜く


物が売れないこの時代。
私たちは、今一度売るための勉強をしっかりと行い、知恵を絞り出し行動に移すべきではないでしょうか?
物が売れない時代であっても、諦めずこれからも粘り強く挑戦しましょう!!


歳時記

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